RESEARCH 03 Global Change × Management

RESEARCH 03 Global Change × Management

バブル経済崩壊以降、日本経済はアベグレンが指摘した戦後の高度成長期を支えた日本型経営システムからの脱却を図ってきました。
何度かの大きな改革の波も経験してきました。人事・労務面では1995年の日経連による「新時代の日本的経営」
2000年前後の成果主義の導入と揺り戻し、2015年以降の政府主導による「働き方改革」などがあり
資本面では、1997年の純粋持株会社の解禁、2005年の会社法の制定と同時期の外資による敵対的買収の増加
2015年のコーポレート・ガバナンス・コードとスチュワードシップ・コードの導入など
日本企業並びに日本型経営システムは「グローバル化」という変容圧力にさらされてきました。
そして、2020年のコロナウィルス感染症(COVID-19)により
世界的なテレワークの導入を始めとしたグローバルな規模での働き方の見直しが迫られています。
おそらくは、この急速な変化に対し、うまく適応できる国と、
グローバル規模で起きた変化の圧力によって生じる新たな経営システムにうまく対応出来ない国が現れることが予想されます。
そして、我が国は後者になる可能性が高いかもしれません。うまく変化の波に乗れる国とそうではない国の違いを探り
今後の企業経営システムの大変革の成否を検討する為には、各国固有の経営システムを把握することが重要です。
こうした問題意識の下、本研究プロジェクトでは、人事・労務面及び資本面での経営システムを統合的に分析し、比較可能な分析モデルを提案しました。
現在、日本・米国・韓国・中国・ドイツの経営システムについてビッグデータを集めて分析しています。

出所:赤岡(2013)「日本企業の戦略と組織間関係―組織セット戦略」上林憲雄編著『変貌する日本型経営』中央経済社, pp.125-141.

基盤研究(B)分担「このHPの研究成果公開は、JSPS科研費 JP17H02571の助成を受けたものです。」