【国際シンポジウム開催】何が「食の都」をつくるのか ―京都・リヨン・香港の食文化と料理店―

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開催日時 / 開催場所

2020年2月3日(月曜日)14:00-16:00 / 京都産業大学むすびわざ館

開催目的および実施概要

【開催目的】
本研究は、本学の異なる学部に所属する3人の研究者が、学外研究者とも連携を取りつつ、研究の成果を発表することを目的とする。
本研究集会は、申請者である井村直恵を代表とする2つの科学研究費研究(基盤研究B、萌芽研究(挑戦的)及びサントリー文化財団2019年研究助成金、山下直美の科学研究費研究(基盤研究A)の中間報告として研究協力者らと開催する。
研究の方向性を内外に示すと共に、より多くの研究協力者の知見を得て今後の研究を発展させるための足がかりとすることを目的とする。

【実施概要】
本研究集会の基礎となるのは、井村の「基盤研究B」で取り組む戦略的地域資源開発経営のための分析モデル(IBECモデル)の実践と、萌芽研究(挑戦的)で取り組む「美味しい」料理店の戦略・デザイン・人材育成に関する実証調査研究である。
本研究集会では、分析モデルとしての研究の視点を共有した上で、「食の都」として知られる京都、Franceのリヨン、香港がなぜどの様に食の都と呼ばれるに至ったかを探るため、各地の歴史、食文化、及び現状について報告する。
報告者と報告内容の概要は以下の通りである。

  • 吉澤(文化学部教授):京都産業大学で京の食文化やおもてなし文化についての講座を持つ。元京都新聞社の論説委員であり、京都産業大学日本文化研究所研究員、茶の湯文化学会等京都の食文化を巡る研究活動及び社会活動を行う。報告では、京の食文化を中心に老舗の多い京都の食文化の重層性(「ハレとケ」の文化)について説明する。
  • 藤野敦子(現代社会学部教授):フランスに留学経験と在外経験があり、パートナーはワイナリーを経営する家系のフランス人である。フランスの食文化への造詣が深く、フランスに関する本も出版している。報告では、料理とワインがセットとして展開するフランス料理文化について説明する。
  • 山下直美(NTT研究所主席研究員):クロスカルチュラルコミュニケーションの研究者。研究では香港の食文化研究を担当している。
  • Anne Marie Francesco(イタリア・ルイス大学・教授):25年以上、香港バプテスト大学教授として香港に在住し、香港女性経営者協会のメンバーとして香港食文化に大変詳しい。レストラン経営者や料理学校幹部等とのネットワークを持つ。
  • 山下直美(NTT研究所主席研究員):コミュニケーションの文化比較を専門とし、本集会では、香港の食文化の発表者及び通訳を務める。
  • 尾藤環(辻調理師専門学校企画部長):日本及びフランスの食文化や調理師養成課程について詳しい。パネラーとしてパネルディスカッションに登壇する。

発表者及び発表内容

14:00-14:20
1.研究紹介(井村)
「食の都」と呼ばれる三都市を比較する意義と分析視点を提示する。

14:20-14:40
2.京都の食文化と京料理店(京産大・吉澤)
京都の食文化の重層性と老舗が多い京料理店の経営。

14:40-15:00
3.フランスの食文化とリヨンの料理店(京産大・藤野)
ワインやチーズとセットで展開するフランスの食文化と美食家の都と呼ばれるリヨンの食産業。

15:00-15:20
4.香港の食文化と香港料理店(京産大・井村、ルイス大学・Francesco、NTT研究所・山下)
香港は食の都と呼ばれ、広東料理を始めとして、北京料理、上海料理、客家料理等中国各地の料理に加え、欧米・アジア等様々な料理店が存在する。香港が食の都と呼ばれるに至る背景を考察する。

15:30-16:00
5.パネルディスカッション
コーディネーター:井村直恵(経営学部・准教授)
パネラー:吉澤健吉(京都文化学部・教授)
     藤野敦子(現代社会学部・教授)
     山下直美(NTT研究所・主席研究員)
     Francesco(ルイス大学・教授)
     尾藤環(辻調理師専門学校・企画部長)

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